講師インタビュー
歯周治療への思い
歯周治療の理論構築を学び
、即実践できる外科手術を習得
“実際の診療の現場で役立つ”
という視点に基づいたセミナー
歯周治療のセミナーを
主催されるようになったきっかけは?
“歯周治療ベーシックコース(歯科医師)”は2010年より毎年開催していて、それに付随する形で“歯科衛生士のためのスケーリング・ルートプレーニングセミナー”も開催するようになりました。
2010年に私が最初の歯周治療の書籍を出版し、それを機に「セミナーも行おう」となったのがきっかけです。
セミナーでは
どんなことが学べますか?
歯科医師向けのコースでは、歯周病の診査・診断から始まり、歯周基本治療、そして最終的には外科手術を習得していただけます。
外科手術ではまず、歯肉剥離掻爬術や遊離歯肉移植術といった基本的な手術をマスターしていただき、加えて歯冠長延長術、骨外科手術、歯周形成外科手術といた術式を学んでいただきます。
歯科衛生士向けのコースでは、歯周治療の総論を学習した後、超音波スケーラーとグレーシーキュレットを使ったスケーリング、シャープニング・ルートプレーニングを実践的に学んでいただきます。
どのような方が
セミナーを受講されていますか?
歯科医師の方であれば、歯周治療に関して不安がある方や、今以上にスキルアップしたい方、そして専門医の資格取得を目指す方などがお越しになられています。
開業したばかりの方から、ある程度のキャリアをお持ちの方まで、幅広い経歴の方がお越しになられています。
歯科衛生士の方で多いのは、勤務先の歯科医師がセミナーを受講し、紹介されてお越しになるケースです。
皆様、スキルアップや資格取得など、意欲を持って学びに来られているという印象です。
福岡・九州地域以外から
参加される方もいらっしゃいますか?
福岡・九州地域からお越しになる方が多いですが、遠方だと長野、あとは広島や岡山、大阪からお越しになる方もいらっしゃいます。
セミナー後も、ご参加いただいた先生には「いつでも見学にいらっしゃってください」とお伝えしていて、実際に見学に来られる方もいます。
せっかくのご縁なので、1クールのセミナーだけで終わりにせず、その後もより良い関係を築いていければと思っています。
歯周治療のセミナーの
コンセプトは?
歯周治療の理論構築を学び、即実践できる外科手術を習得することです。
歯周治療のセミナーは各所で開催されていますが、土日にまとめて開催されるケースが多く、本セミナーのように3ヶ月程度の長いスパンで学ぶことができるケースは少ないと思われます。
土日に集中的に行われるセミナーを受講しても、なかなか臨床現場でそれを活かしきれていない方が多いと感じており、“実際の診療の現場で役立つ”という視点に基づいたセミナーを開催したいと思い、今のような3ヶ月間しっかりと学んでいただけるカリキュラムとなった次第です。
受講生から“歯周病専門医”を輩出
専門資格の取得を目指す方にとって
有意義なセミナー
歯科医師向けのセミナーには、
どんな特徴があるとお考えですか?
歯周治療の基本、そして実践的な外科手術が学べる点もそうなのですが、歯科衛生士の方との“チームワーク”が養える点も、大きな特徴だと考えています。
歯周治療は歯科医師だけで行えるものではなく、歯科衛生士などの他のスタッフとの連携が不可欠です。
最初に「歯科医師向けのセミナーに付随する形で、歯科衛生士向けのセミナーを立ち上げた」と言いましたが、それはこうした理由からです。
本セミナーを通じて連携を強化し、スタッフ全員が一体となって患者様により良い治療を提供していける、そんな魅力のある歯科医院づくりにも繋がるのではないかと思っています。
参加費に“手術器具一式”
とありますが、これは?
外科手術で使用する器具は、それこそ星の数ほどあるのですが、そのうち私が30年間使用し続けて信頼がおけるものを、受講生に一式配布しています。
それを使ってセミナーを行い、そのままお持ち帰りいただいて、すぐにご自身の医院で手術ができるという流れになっています。
専門医の資格などの
実績はいかがですか?
過去に本セミナーを受講された歯科医師で、歯周病専門医の資格を取得した方がいます。
ちなみに当院で勤務した後、独立した先生方はみんな専門医の資格を取っています。
当然私も専門医の資格を持っていますので、専門資格の取得を目指す方にとっては有意義なセミナーではないかと思います。
最後に、今後の展望を教えてください
セミナーの内容は現在のものでほぼ固まっているので、これをブラッシュアップさせつつ、今後も継続していきたいです。
大変ありがたいことにセミナーによってはすぐに定員になってしまうケースがあるので、今後はセミナーの開催回数を増やしていければと思っています。
そして、現在は歯周治療に関するセミナーのみですが、これからは他の治療についてのセミナーも開催していればと考えているところです。
若い世代の先生・歯科衛生士の方に知識・技術を伝えるだけでなく、私自身も刺激を受けて、積極的に学びの場を提供していきたいです。